「直帰率」とは、サイトに来てくれたユーザーが最初のページだけを見て、そのままサイトから離脱してしまう率を指します。
言葉の意味だけを考えると「直帰率が高い=悪いサイト」と考えがちですが、決してそういうものばかりとも限りません。
例えば人気ブログサイトなどでは、リピーターが更新された最初のページだけじっくりと読んでいる、というケース多々がありこの場合はむしろロイヤリティが高いと言える傾向があります。
何度も来ているという事実はリピート率から判別できますし、じっくりと読むため「平均滞在時間」が長いことが多く、Google検索エンジンからの評価に繋がります。
「直帰率」と「平均滞在時間」をクロスさせて分析してみると、サイトの現状がわかり、改善の方向性もつかめるようになります。
この記事の目次
CUBEでは、アクセス解析の結果をまとめたレポートの送付・改善点をご提案しています。
「直帰率」と「平均滞在時間」は4つの組み合わせしかない
直帰率が高いか低いか、と、平均滞在時間が長いか短いか、を組み合わせると下記のようになります。
「直帰率が高く、平均滞在時間が短い」
「直帰率が高く、平均滞在時間が長い」
「直帰率が低く、平均滞在時間が長い」
「直帰率が低く、平均滞在時間が短い」
この4つのパターンが出現することになります。
では、それぞれのケースについて、ユーザー行動の実態を把握していきます。
1. 直帰率が高く、平均滞在時間が短いケース
このパターンでは、どちらも良くない状態となります。サイトには誘導されたけど、コンテンツがつまらなくて他を回遊する気力もないと言った状態です。
検索エンジンで見えた、スニペットの文章が魅力的だっただけかもしれません。
スニペットはよく書けていたからとりあえずアクセスはしたけど、肝心要の本文コンテンツは読まずにすぐに離脱という状況です。
考えられる原因としては下記があります。
- 行き過ぎた釣りや煽りなど、検索結果のタイトルは魅力的だったが、コンテンツがその期待に達していない
- キャッチコピーはよいが実質的に何がいいたいのかわからないため、ユーザーの問題解決に貢献しない
- 表示速度が遅すぎる、スマホ対応していない
などなど。
ユーザー目線に立って、もう一度ページを見直してみましょう。
2. 直帰率が高く、平均滞在時間が長い
直帰率が高いので、一見すると悪いページのように見えますが、冒頭でも述べたような事例がこれに当てはまります。
ユーザーの多くはリピーターであり、それまで何度もサイトを訪れたりメルマガを通して信頼関係が出来上がっている状態なので、良い結果(この場合、記事を読めた読者の満足感)を残していても直帰率は高くなります。
一記事あたりの魅力や価値が高い証拠と言えますので、サイトの導線を調整して関連記事などが目につきやすくすれば、すぐにでも回遊率が上がると考えられます。
3. 直帰率が低く、平均滞在時間が長い
理想的なケースといえるでしょう。
コンテンツ内容はユーザーの課題解決に役立つ、魅力的で価値の高いものであり、導線設計にも目配りがなされているので、おそらくコンバージョンレートも高いと思います。
もしコンバージョンが目標設定以下であれば、コンバージョンページが使いにくい、といった部分で損をしているはずです。
この場合は、EFO(エントリーフォーム最適化)などの実施を検討してもよいでしょう。
4. 直帰率が低く、平均滞在時間が短い
何か目を引く情報な話はないかな、と軽くウィンドウショッピング感覚で新着情報を見て回る……というようなケースでは、こういう結果となります。
コンバージョンにつながっていれば良いのですが、読み応えのあるノウハウページで顧客を納得させたい、という意図でコンテンツマーケティング型のサイトを目指している場合には、これは大きな課題です。
良質な、価値の高い記事をたくさん掲載すれば平均滞在時間は自然と長くなっていくでしょう。
さいごに
以上「直帰率」と「平均滞在時間」をクロスさせるだけでも、様々なヒントが得られます。
非常に分かりやすい指標でもありますので、サイト改善に役立てて見てみてはいかがでしょうか。