Marketing Blogマーケティングブログ

  1. HOME
  2. マーケティングブログ
  3. Googleアナリティクス活用例
  4. アナリティクスで「売上」を分解して考える

アナリティクスで「売上」を分解して考える

ウェブマーケティングの良いところは、仮説を立ててそれを実際にアクセス解析などで客観的に検証できることです。

「売上」は「単価 × 個数」で出るものですが、ウェブマーケティングでは、ネットで使われる分析指標を元にもっと細かく要素を分解することができます。

Google Analyticsを使えば、人に着目したマーケティングが可能

売上=単価 × 個数という公式を、ネットの世界ではさらに分析を深めることができます。

例えば売上分析ではこういう公式を使います。

ネットマーケティングの「売上」公式

売上 = 購入者数 × 顧客一人あたり売上

最初の式から、少し変わりました。
では、この変わった部分にどのような意味があるのでしょうか。

その答えは、マーケティングにおいて何に注目するか、ということです。
「単価 × 個数」は単に”もの”にのみ注目しています。
確かにこれでも売上金額は出るのですが、ネットマーケティングでは「人」の分析もできるのです。

例えば、購入者に20代の女性が多い、といった購入者層の実態やプロフィールを把握することが可能です。もし20代の女性客が「顧客者数」の中で圧倒的に多いならば、品揃えを若い女の子向きにシフトすれば、購入者数も増えその結果売上も上がるでしょう。
また、それまではなかった20代女性向けの商品の品揃えが厚くなったので、「顧客一人あたり売上」の上昇も期待できます。

ネットマーケティングではさらに精密な分析が可能

更にその「人」分析を精緻化してみると、例えば、こんな式が考えられます。

売上 = 新規顧客数 + (既存顧客数 × リピート継続率)×(一点あたりの平均単価 × 一回あたりの購入点数 × 一人あたり購入回数)

新規顧客数+(既存顧客数 × リピート継続率)は「購入者数」の部分を分解しています。

この部分をGoogle Analyticsで観れば、
「既存のお客様のリピート継続率が悪いから、次々とキャンペーン施策を打つ広告費が削減できない」
「既存客を大事にするフォローを検討しよう」
といった風に、施策の検討が可能となります。

また『一点あたりの平均単価 × 一回あたりの購入点数 × 一人あたり購入回数』の部分は「顧客一人あたり売上」を分解したものです。
これも「人」に着目した分解ですが、これらのデータも、設定さえきちんとすればいつでも、Google Analyticsから無料で確認が可能です。

「一人あたりの売上をもっと上げよう」と言った時に「じゃあどうするの?」という話が、現場では必ず出ています。
そんな時に、リーダーがこうした分析方法を提示してくれれば、チーム全体で目標を共有できて、とても分かりやすいです。

例えば「一人あたりの平均単価」となかなか上げづらいものですが、それが「一回あたりの購入点数」であれば、様々な工夫が考えられます。割引セールや、クロスセル、アップセルといった手法などが挙げられるでしょう。

また「一人あたりの購入回数」をアップさせるのであれば、メルマガやニュースレターを発行して既存客の目をこちらに向かせる施策も考えられます。

すべて設定次第で簡単にレポート化ができるようになります。

さいごに

アナログのマーケティングですと、単純に「単価 × 個数」で終わってしまい、経理的な数字の管理はできても、商売の方向性、サイト改善の方向性まではなかなか発見できません。
しかしこのようにGoogle Analyticsを上手に使って要素を分解すれば、より精緻で実用的な分析ができます。

この機会に、ぜひGoogle Analyticsにチャレンジして、要素を分解して客観的に分析してみましょう。

Share On