SEOという言葉を知らないWeb関係者はいないはずです。しかし似たような言葉のSEMとは何か、SEOとの違いは何かについて即答できる新人Webマーケターは少ないかもしれません。
よく知られているSEOとは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略です。一方で、SEMとはSearch Engine Marketing(検索エンジンマーケティング)の略となります。
ではSEMとSEOはどのような違いがあるのでしょうか。この記事では両者の違いを説明し、区別することによって総合的な正しいサーチエンジン対策戦略が可能になるということを解説します。
この記事の目次
SEOはSEMに含まれる一つのマーケティング手段である
SEMとはサーチエンジンを使ったマーケティング戦略です。そしてその代表的なものがSEOとなります。そう考えると、「他に何があるの?」となりますね。それが、リスティング広告です。
SEMとはSEOとリスティング広告を総称した言葉なのです。
つまり、無料でできる自然検索(オーガニック検索)と、Googleの検索画面に広告を出すリスティング広告をあわせてサーチエンジンマーケティングと呼ぶわけです。
新人Webマーケターはサーチエンジン対策というとすぐにSEOを考えてしまい、リスティング広告はまた別のものだと考えがちです。
しかし、両方ともアクセスをあげるための施策で、SEOはコンテンツの充実で集客を行います。
すこし詳しい新人Webマーケターは、両者の違いを区別しています。しかし「SEOは無料でリスティング広告はお金がかかる」という間違った区別をしているケースもあります。コンテンツの充実のためのSEOも外注することが一般的になってきていますので、その意味では有料無料でSEOとリスティング広告を区別することは、もはや時代遅れと言えるかもしれません。
SEMとして総合的に考えることで最適な組み合わせが見えてくる
SEOとリスティング広告のそれぞれの特徴は
■SEOは効果が出るまでに一定期間必要
■リスティング広告は即効性がある
この違いを無視してバラバラに考えると、次のような良くないSEM戦略になってしまいます。
【SEOとリスティング広告を別個に考えた良くないマーケティング戦略】
Webマーケティングを実施するときに、まず手を付けるのはSEOだ。SEOならば無料だし、サイトのコンテンツを増やしたほうが見に来てくれるお客さんも増えるはずだ。
SEOが軌道に乗ってきて、自然検索による流入がある程度定着してきたら、多少お金を使ってリスティング広告でもやってみるか…。
ありがちな考え方ですが、プロのコンサルタントは絶対にこの方法は勧めません。
ここで先ほどの「SEOは効果が出るまでに一定期間必要」「リスティング広告は即効性がある」という特徴を思い出してください。
正しい戦略は、途切れなく集客を行うことですので、次のようになります。
【SEOとリスティング広告を別個に考えた良くないマーケティング戦略】
SEOはサイトの基礎力をつける上でとても大切だが、効果が出るまでには時間がかかる。サイトを公開したばかりのときにはいくら頑張ってコンテンツを充実させても、Googleのクローラーがなかなか見に来てくれないし、サイト自体の評価も上がってこない。なので、初期段階では即効性のあるリスティング広告を使って確実に集客し、同時並行でSEO対策、コンテンツの充実などを行っていくべきである。
もちろん、予算的な制約もあるので最初からリスティング広告費をかけられないという事情もあるでしょう。しかし理想的には上記のように考えるのが正しいのだとういことは理解しておくことが必要です。
まとめ
いかがだったでしょうか。SEMとして総合的にSEOとリスティング広告を考えることによって具体的なWebを使ったマーケティング戦略が見えてきました。SEOとはSEO、リスティング広告はリスティング広告と分けて考えることをやめて、総合的に両者をどう組み合わせるかを考えることが大切です。