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Adobeも開発に乗り出した!画像生成AIで何ができる?

数日前に行われた「Adobe MAX 2022」の中で、Adobeが画像生成AIの研究開発を行うことを発表しました。

これまでにも、AdobeのAI「Adobe Sensei」によって、画像編集・動画編集といったグラフィック処理において、複雑な作業や反復して行う作業を自動化し、私たちの業務を効率化させて便利にしてきてくれましたが、「クリエイター本位の画像生成AIを開発する」とのことで、とても楽しみです。

Adobeの参入により今後さらなる盛り上がりをみせそうな画像生成AI。
話題になっているのは知っているけど、「何ができて、何がすごいのか、よくわからない」という方もいらっしゃると思います。

今回はそんな方に向けて、基礎知識とあわせて私が体験した画像生成AIの凄さについて書いていきます。

そもそも画像生成AIとは?

簡単に言うと「プロレベルのイラストをAIが瞬時に描く技術」です。

この技術は従来、一般公開することは「社会への影響が大きすぎる」とされ、一部の大企業や研究者に利用を制限して独占されていましたが、今年8月に解禁されました。

そのAIの名前は「Stable Diffusion(ステイブル・ディフュージョン)」 です。

Stable Diffusionの開発企業は「画像生成AIを一部の大企業や個人が独占するのはよくない」と考えて、技術を無料・著作権フリーで公開してしまいました。

さらに今後、音声・動画に対応した「DreamStudio Pro」や「Dream Studio Enterprise」を近日中に発表するとしています。すごいです…

実際にAIで画像を生成してみました

まずは、こちらをご覧ください。

めちゃくちゃ可愛い…きれい…すごすぎます…
こちら1枚あたり、ものの20秒ほどでAIに描いていただきました。

では、やり方を説明していきます。簡単です!

AI画像生成を体験してみよう

現在多くの画像生成AIサービスは英語のみに対応しています。
翻訳ツールを開いて、作りたい画像のイメージを文章にして、翻訳サイトでコピペすればOK!

  1. まずは簡単な文章で試してみましょう。以下をコピーしてください。
    A girl walking under a cherry blossom tree」(桜の木の下を歩く少女)
  2. Stable Diffusionのデモサイトを開きます。
    https://huggingface.co/spaces/stabilityai/stable-diffusion
  3. 入力欄に文章をペーストし、Generate imageボタンを押して、数十秒待てば…画像が出ます!

ちなみにわたしはこんなのが出ました。

美しい桜が描かれていますね~楽しいですね~

さらに細かい構図や色合いを指定したり、イラストっぽくしたいときは画風を追記したりします。
このワード選びが難しいですが、練習あるのみです…

ちなみに、このAIによる画像生成、巷では「魔術」と呼ばれており、
この魔術を発動させるための呪文(画像を作成するための文章)は「プロンプト(prompt)」といいます。

あとは「画像を作成するための文章(プロンプト)を入力する + 簡単な下絵をざっくり描く」で、画像を生成できるデモサイトもあります。
https://huggingface.co/spaces/huggingface/diffuse-the-rest

このデモサイトで作成した画像がこちらです。
一切加工・修正してません…

すごいですね~!!!!

こんなに酷い下絵でもプロンプトでイメージをしっかり伝えることができれば、素晴らしいイラストを描いてもらえます。
数時間で大量に、プロレベルのイラストが生み出せてしまいます!

今後の可能性

【現在】クラウドソーシングサービスなどを利用して絵を書いてもらおう
【今後】 イラストをAIに無料で描いてもらおう

【現在】ホームページに使う画像をストックフォトサービス(有料)で探そう
【今後】欲しい画像をAIに無料で描いてもらおう

この辺りがまず思い浮かびます。

AIによって1日あたりに膨大な量の画像生成ができますので、画像が大量に必要なビジネスにおいてはコストが大幅に下がります。
イラストレーターを生業としていた方々は、今後はデザインだけでなくディレクション業務なども求められていくことになりそうですね。

画像生成AIサービス御三家

デモサイトを使って画像生成を体験してみましたが、本家はこちらです。
これらを動かすにはPCのスペックと専門知識が必要です。

Stable Diffusion ステイブル・ディフュージョン(無料)

Stable Diffusionのソースコードが公開された後は、これをベースとした多くのサービスやアプリが一気に登場しています。
アカウント作成や登録をすることなく利用できるデモバージョンが用意されているのは、すごくいいです。

Midjourney ミッドジャーニー(有料)

「Discord」というチャットサービス上で動くツールなので便利です。
こちらで作成された絵がアメリカの美術品評会で1位になり物議を醸しましたね。

DALL-E2 ダリ・ツー(有料)

最初は招待制でしたが、誰でもサインアップしてすぐ使えるようになりました。
画像を新規に生成するだけでなく、既存の画像を編集する機能が実装されています。

ちなみに、日本語対応の無料サービスもあるので使ってみてください。

お絵描きばりぐっどくん

日曜の朝のワイドショー番組で有名になりました。現役の大学生が作ったそうです!

AIピカソ

練習方法

実際に画像生成AIを体験して思ったことは…「イメージ通りの画像をつくるのは難しい」です。

現段階では外国語対応のみがほとんどなので細かいニュアンスを伝えるワード選びの難しさ、さらに、AIのクセを熟知して操る技術も必要です…

そんな中でプロンプト入力の効率化を行うためのサービスも生まれたりもしています。

KREA — create better prompts.
こちらは自分が作りたいイメージから類似画像を見つけてプロンプトをどんどん探していけるので便利です。

プロンプト作成のコツをつかむまでは、練習するのみです!
前半で紹介した以下のデモサイトで練習してみてください。アクセスが集中しているタイミングもあるのでご注意ください。

まとめ

今回は画像AIについて、初心者向けに解説しました。

現段階では、AIの“クセ”を熟知しなければ、イメージ通りの画像を生成するのは難しく、まだまだ未成熟な技術です。
倫理や法律面でも不透明なところが多いですが、このあたりの課題解決に取り組むことをAdobeが発表しました。

実用化に向けての今後の発展が楽しみです。

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