Webサイトの集客効果を見込んで良質なコンテンツを提供することは、Webサイトプロモーションの常識になっています。しかし、いざ良質なコンテンツとは何かと言われると、なかなか明確な答えが帰ってこないのが実情です。
なかでもコンテンツの文字数をどのくらいにするのが良いかについては、見解が分かれていました。しかし現在では文字が長いほうが良いという考え方は否定されています。
では、いったいどのくらいの長さの記事が良いのでしょうか。Googleの有力者の意見も踏まえながら検討します。
SEOにおいては、文字数は直接的には影響しない
まず結論から言いますと、SEOには推奨される文字数というのはありません。この点について、論より証拠でGoogleのジョンミュラー氏の発言を引用します。
Googleには、例えば「100語以下じゃダメ、200から500語ならOK、500語以上で画像も多ければ最高」みたいな、そんなアルゴリズムはない。Googleはそのようには見ていないのだ。
Googleはページ全体を見て、それが本当に他より優れていてユーザーの検索意図にかなったものかを評価している。そんなページでさえあれば、文章の長短、画像の量などは好きにしていい。
「GoogleオンラインQ&Aイベント」より
https://www.youtube.com/watch?v=MYkPRo8T44M#t=2077
このようにGoogleの有力者がGoogleのイベントに於いて明言しています。したがって、無理をして長い文章を書いたり、短い文章を気にしたりする必要は一切ないということになります。
網羅性の高い文章は長くなる傾向にある
このように、原則としてはSEOに効果的なテキスト量は何文字と決まっていません。しかし、統計をとってみると長い文章のほうが検索上位に来ているというデータがいくつもあります。
その秘密は「網羅性」という考え方になります。Googleのアルゴリズムでは、偏った見方をした記事ではなく情報を公平に沢山材料として提供しているサイトを評価します。
例えば「日本へ旅行するなら行きたい場所20選」というタイトルの記事があったとします。
しかし実際にページを開いてみると京都ばかりが20ヶ所紹介されていました。これはタイトルとかけ離れており、網羅性がありません。タイトルから期待できる内容は、奈良はもちろん、北海道から九州まで万遍なく取り入れなくてはいけないでしょう。
このようなサイトをGoogleは評価する傾向にあります。したがって、タイトルで広範囲に渡る情報量を期待させた場合には、それに見合った長めの文章が必要ということになります。
また、Googleではサイト滞在時間も優良サイトを決定するための評価ポイントとしています。したがって最後まで長文をきちんと読ませるような魅力あるコンテンツの場合、滞在時間が長いという点で評価ポイントが上がるという結果になります。
複合キーワードでユーザーの検索意図に応えると長くなる傾向にある
検索窓に打ち込むキーワードは一つの場合も、二つ以上の場合もあります。例えば「化粧品」と人一単語入力した場合には、ウィキペディアやAmazon、有名メーカーのページなどがトップに出てきます。
こうした単一のキーワードをビッグワードと呼びます。これは、中小規模のサイトがいくら頑張ってもなかなか検索上位に食い込むことはむずかしいです。
ですので、中小規模のサイトではミドルキーワードやスモールキーワードといったところが狙い目となります。
ミドルキーワードやスモールキーワードでは、検索意図によって2文字以上の検索ワードを入力します。
例えば「知りたい」という意図の「Knowクエリ」の場合には、「東京」だけではなく「東京 カフェ 駅チカ」などと入力します。このため、本文記事は東京という場所にある数軒以上の喫茶店、カフェの種類などの情報、駅からの経路などの情報を入れ込む必要があります。
したがって、記述しなければいけない項目も増えてきます。結果として文章が長い方が、タイトルに合致した、ユーザーの検索意図を満たす記事となります。
さいごに
以上結論としては、記事制作において機械的に何文字が最適であるということはありません。しかしユーザーの検索意図を考慮したコンテンツをきちんと作ろうとすれば、文字数は長くなる傾向にあるということが分かります。
内容に沿って、最適な文字をその都度決めれば間違いなしということになります。