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Web担当者さんの「Webの中の人」化について

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株式会社キューブの小田です。
今回は「特に熱心なWeb担当者さんが陥りがちなこと」についてお話しします。

■Webの中の人?

さてまずは表題の「Webの中の人」について。

Web担当者さんの中には
そこら辺のホームページ制作会社よりもWebマーケティングについて
知識が豊富な方もいらっしゃったりします。

とても熱心に勉強され、トライ&エラーを繰り返してこられたんだと思うのですが、
そういった方が陥りがちなのは「Webの中の人(Webマーケッター)化」です。

皆さんはこんな経験ないですか?

担当者:「今後どういったことをすればホームページを活用できますか?」
ホームページ制作会社:「まずはSEO対策とPPC広告でアクセスを獲得し、ヒートマップを活用してユーザビリティを向上させます。同時並行でEFOを実施し、CVRを向上させましょう」

わかりにくいですよね。
Web業界の人間は特にこの傾向が強いですが、
ここでの問題点は「相手の目線に立てているかどうか」です。

ホームページ制作会社:「まずはGoogleやYahoo!で検索した際に上に表示されるようにする(SEO対策)のと、キーワード広告(PPC広告)で多くの人に来てもらいます。(アクセス)また、マウスの動きを計測するシステム(ヒートマップ)を活用して使い勝手(ユーザビリティ)を向上させます。同時並行で使いやすい問い合わせフォームを改善(EFO)して、問い合わせ率(CVR)を向上させましょう」

おそらくこっちの方がまだわかりやすいですよね。
どっちにせよカタカナとかアルファベットは多いので、
本当は資料とか使って説明したいくらいです。
では、話しを戻します。
どうしてこんな例を挙げたかと言うと、
企業内Web担当者さんがWebマーケティングの専門的な知識を有すると上記のようにWebマーケッターっぽくなることが多く見受けられます。

知識量が多いっていうのはとてもいいことなんですが、
Webサイトを閲覧するのは顧客(非プロ)なわけで、
Webマーケティングよりな発想が中心になってしまうと、一番大事な「顧客目線」が失われがちです。
具体的にはキーワード比率を優先して読みにくい文章になってしまったり、
Webサイトの成果を意識しすぎて、ブランディング(印象)をないがしろにしてしまったり・・・

本来Web担当者さんはWebマーケッターやホームページ制作会社が
「Webマーケティングに傾倒することを防ぐ立場」にあります。
その立場のWeb担当者さんが一緒になって「Webの中の人」化しちゃうと誰も止める人がいなくなり、ユーザー置いてけぼりホームページが出来上がります。

もっと具体的な例を挙げると
例えばBlogを使ったコンテンツマーケティングを実施するとします。
Webマーケティングよりに発想が偏ると流入キーワードや市場の検索ヒットキーワードから
コンテンツを制作するかと思います。
この発想はスタンダードですし、効果的なコンテンツが制作されると思います。
しかし、スタンダードであるということは他社競合も同じように発想し、
同じようなコンテンツが制作され、競合数が偏る結果となります。

このスタンダードな発想(キーワードの調査や選別)はWebマーケッター任せればよいだけの話です。
Web担当者さんは営業さんに最近の自社業界のトレンドや流れをヒアリングし、
まだキーワードとしてニーズが顕在化していないキーワードを調査し、
そのキーワードについてコンテンツを制作する方が先行者メリットを得ることができます。

■役割分担の大切さ

Web担当者にもWebマーケッターにも強みと役割があります。
Web担当者さんはWeb担当者にしかできない作業に時間をかけた方が有益です。
この潜在ニーズを探る作業はWebマーケッターには難しい作業ですから。

また、ほとんどの場合Web担当者さんは他の業務と兼任であることが多いと思います。
Webマーケティングの専門的な情報収集はマーケッターに任せた方が効率的だと考えられます。
餅は餅屋ではないですが、私のクライアントで成果を上げやすい性質の方は
「そこはお前の分野」と切り分けて考えている方です。

そういった方は興味を持って、関わることにパワーを割きますが、
Webマーケティングについて専門的な知識はあまり勉強しません。
その辺はもう任せちゃってるんですよね。
私も例えば家建てる時には建築屋さんに聞きますし、法律は弁護士さんに聞きます。

Web担当者さんは膨大なWebマーケティング知識を得ることに力を注ぐのではなく、
関わることに注力されてはいかがでしょうか?

そうすることで、
効率的でもう少し幅広い目線でWebサイトを把握することができるかもしれません。

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