最近服買ってないな~靴も欲しいな~
季節の変わり目に服が欲しくなるデザイナーの林です。
みなさんはサイトデザインするだけじゃなくコピーを考える場面もありますよね?
サイト全体の構成を考えて、各ページの構成も組み立てて、タイトル付けて、キャッチコピーも、ボディコピーも、バナーのコピーも…
人を動かすには、どのコピーも必要不可欠ですが、やっぱり花形といえる影響力が大きいのはキャッチコピーですよね。
私はグラフィックからWEBにも携わっていますがちょっとコピーを考察することにもやりがいを感じます。ADC年鑑、JAGDA年鑑を見るのと同じくコピー年鑑を見るのが大好きです。
でも現場では「簡単に売りコピー入れといて!」と簡単に言われて、実は簡単ではないコピーライティングが楽しくもあり苦しくもあり、コピーライターの偉大さに感心しきりです。
いいキャッチコピーってどんなの?
キャッチコピーは「読む」というより「見る」というほうが個人的にはしっくりきます。
一瞬で情報を伝えるもので、時間をかけて読むものではないからです。その一瞬でグッと響くコピーを解析してみるといくつか共通点があります。
●ターゲットが明確
誰に向けてのコピーなのかがはっきりしているものは、ターゲットにダイレクトに響く単語であったり連想させる空気感、シズル感が表現されています。
例えばメーカーが商品開発をする場合、売りたいターゲットを設定するのと同様に
コピーライティングにも明確な設定が必要で、ターゲットがコピーを見てどう思うか、
どう動くか、強い関係性はあるか、が想像できないと書けません。
自分の触れた事のない設定であっても、時にはターゲットの気持ちに「なりきる」
ことも重要で、デザインと似ているところでもあります。
●ターゲットへのメリットが伝わる
キャッチコピーは詩や小説とは違い、キレイな響きの単語やかっこいい文句を羅列して世界観を表現してもなんとなくの印象しか残りません。
大分麦焼酎「いいちこ」のように一見詩的なコピーで展開しているものでも背景には具体的なターゲット設定があり、誰にどう伝わって、どう飲んで欲しいかまで考えられています。
コピーを見た人が商品を買ったり、見たり、行動したりした場合に自分に何のメリットがあって、どんないい結果を生むかが明確で、売り手側が訴求したいことが短時間で伝わるのがいいコピーだと思います。
いいコピーはいつまでも残る
ここで私が個人的に影響を受けた、いいと思うコピーを紹介します。
「気づいたあなたは乾いてる」 大塚製薬ポカリスエット
海の写真に小さく写る白い波頭がポカリスエットのロゴマークの流線型になっていて突き抜けた夏の空気感とポカリスエットを飲む自分が重なって始めて見た瞬間軽く鳥肌が立ちました。(笑)消費者の経験を呼び覚ます、ドキッとするコピーが秀逸です。
「一目で義理とわかるチョコ」 有楽製菓株式会社ブラックサンダー
高級指向が当たり前になっているバレンタインチョコ商戦の中で1994年発売の誰でも知ってる安価なお菓子チョコをいかにして売るかが計算された、すごくわかりやすいコピーだと思います。堂々と義理チョコを名乗れるお財布にも優しい商品で、女性が喜んでいる場面が浮かびます(笑)
「芯からずぶとい」 日本たばこ産業ショートホープ
赤井英和さんをイメージキャラクターに起用した煙草の広告コピーです。おしゃれというより、男くさくて不器用だけど真っすぐな一昔前の男性が理想とした男性像と、その男性が吸う煙草は「こうであって欲しい」というイメージがぴったり合った広告でした。コピーに影響されて憧れて買ったことあります(笑)
最後に…
キャッチコピーは見た目のボリュームから簡単に書けると思われがちで、デザイナーであっても考える機会が多々あります。
しかし、コピーの持つ影響力はビジュアル以上のものがあり、もっと重要視するべきです。
もしコピーを頼まれる機会があれば、是非チャレンジしてみてください。
ターゲットがドキッとするような楽しいコピーを考えるのも楽しいですよ。