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【Webマーケティング】根拠ないけどやってみたら当たった施策

140h

株式会社キューブの小田です。
主にはフロント業務とWebマーケティングを担当しています。

ホームページの運用とかを長いことやってますと、必ずぶち当たるのは「やることない」です。
Webマーケッターは様々な自分の知り得る武器を持ってしてホームページの改善を模索するわけですが、
運用対象のホームページに関わるほど、模索すればするほど、行動すればするほど、
「やり尽くしてしまった」と天井を見上げることがあります。

ホームページ運用での問題点は数字が下がることではありません。
それよりも良いも悪いも評価できない「変化なし(行動しない)」の方が問題です。
だってお客様は「今以上の成果」を常に求めているわけで、変化しないホームページではなく、改善するために行動しているホームページでなくてはなりません。
しかし、やり尽くしてしまった以上、次やることはアクセス解析の数字上の根拠なんてありません。

そういう時にマーケッターはどうするか?
必死に改善の糸口を解析から探しても見つからないのであれば、やることは一つです。

「カン」でやってみる。

いや、こう書くととっても無責任な感じになるんですけど、経験に基づく「カン」は結構大事だと常日頃感じています。

そこで、ここでは「もうやることねぇよー」「もうわかんねー」というWeb担当者さん向けに
「アクセス解析では根拠ないけどやってみた施策」をいくつか紹介してみます。

1、根拠ないけど訴求キーワード変えた

GoogleやYahoo!といった検索エンジンから流入されるキーワードは一定のニーズをつかんでいるので、意味はあるんですが、それが全てのニーズではありません。

大体こういった施策を検討する時は、ある程度SEO的にはアクセス数の天井が見えた時です。
アクセス解析を見ると「来たらアツいキーワード」と「来てもイマイチなキーワード」に分かれます。

「来たらアツいキーワード」の月間検索数とクリック数が10%を超えてきたら、それはもう天井が近づいてきていると考えて問題ないです。
調査によってさまざまですが、2014年以降の調査結果で話をすると検索1位に表示された場合のクリック率は20%前後。
要するに10%を超えてきたら母数が増えない限りは、常に1位を確保しても数パーセントの上昇しか見られないということです。

だったら現在、来てすらいない「別のアツいキーワード」を見つけないといけないわけですが、アクセス解析だけではわからないというのも実情です。

 

「ニワトリが先か卵が先か…」論になるんですが、結局解析やSearchConsole(旧Webマスターツール)でわかることは、すでに来ている(検索表示されている)キーワードです。
もしかしたらまだ見ぬアツいキーワードがあるかもしれません。

アクセス解析のデータを鵜呑みにしちゃうと、その「見つけれていないアツいキーワード」を見落としてしまいます。
しかし、実際来てないので、そのキーワードで来る人が購入(行動)に至るのか?いい動きするのか?直帰率は?
なんてことは、リスティング広告等でテストマーケティングしないとわかりません。
ですけど、テストマーケティングにコストさける会社なんて極少数なので、根拠付け(仮説)は立てますけど、最後は言いにくいんですが「カン」です。

でもまぁ「カン」と言い切ってしまうと、この記事を読む意味も無くなってしまうので、
根拠付けの具体的方法を以下に記載します。

【新しいキーワードの創出方法】
ここではそのキーワードが月間どれだけ検索されているか?そのキーワードの競合具合は・・・
なんていうデータ的な部分はクリアした上で話をします。

・お客様アンケートを読み込む(結構根拠がある方の方法)
実はお客様アンケートはキーワードの宝の山です。
プロ目線のキーワードとお客様の使うキーワードが違うなんてことは多くあります。

例をあげると
プロ目線:「Webサイト 制作(約1,650回)」
お客様目線:「ホームページ 制作(約18,600回)」「HP 制作(約2,600回)」
※参照 http://aramakijake.jp/
本来「Webサイト」という表記が正しいにも関わらず、お客様候補は「ホームページ」さらにそれを略した「HP」という正しくないキーワードを使います。
もう倍とかそういう次元じゃない差があるわけですから、正しくないキーワードで集客すべきです。
※上記にも記載済みですが、競合は把握した上で。

こういったお客様の「言い方」はお客様アンケートでは非常に参考になります。
建築の場合、「家」 一つとっても、「一戸建て」「新築」「注文住宅」「建て売り」色々ありますよね。

今、焦点を当てているキーワード以外の「言い方」を見つけたら調査し、
新しく施策するキーワードに盛り込むのは一つの方法です。
また、自社になにかしら接点のある人のキーワードなので、ニーズにも紐づきやすいメリットがあります。

・シチュエーション連想ゲーム(かなり根拠がない方の方法)
一人ブレストに近いんですけど、自分が対象者だったら・・・というシチュエーションで
現在のキーワードから連想するキーワードをとにかく多く書き出します。

コツは「絶対このキーワードは意味ないだろ?」っていうようなキーワードもとにかく書き出すことです。
例えばキーワードではなくセンテンス(文)も書き出します。
自分とお客様で個々にやって、出たキーワード(文)の中から使えそうなキーワードを選ぶ方法です。
盲点なキーワードが埋もれてたりすることもあります。

集客部分を何か変えたいとお考えの方はご参考までに。
ちなみにこちらのやり方で集客キーワードを変更させてコンバージョン率が300%強上がった事例もあります。

2、根拠ないけど、プロセス変えた

ホームページ内のユーザーの動きを解析した際にこのページ見た人アツいとか、
このページからこのページに移動したら問い合わせに至りやすいといった
太いルート(コアプロセス)がある場合はいいですが、
どのページからも色んなページにユーザーさんが自由に動いちゃってるホームページはどのページが強くてどのページが弱いのか判断しづらい状況になります。
よって仮説という名のカンに頼るわけですが、よくやるやり方は例えばトップページの場合、とりあえずここに移動させてしまえ。というページを設定してしまいます。

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こんなルートがあれば理想だが、そうでもないケースも多い

例えば
建築屋さんだと「とりあえず施工実績に飛ばしてしまえ」とか
コンサル屋さんだと「とりあえず改善事例に飛ばせ」とか
とりあえず実績事例系に飛ばしてしまうっていうのは、結構当たったりします。

よくトップ(ランディング) ぺージから「特徴」とか「強み」を掲載しているページへの誘導に心血注いでいるホームページを見かけます。
それで上手くいっているなら問題ないですが、あまりうまくいっていないことが多いのではないでしょうか?
結局は情報の送り手と受け手とのバランスになるんですが、受け手にとって最初に知りたいことは「できるかどうか」です。
それも文字を読み込むのではなく、視覚的に端的に知りたい。
要するにさっさと知りたいわけです。
経験上、そういったニーズには最初に実績事例系コンテンツを見せるのが最も適しているかと思います。

逆に「特徴」や「強み」といったコンテンツは問い合わせや購入の一歩前のクロージングさせるためのコンテンツとして活用すると上手くいくことが多いのではないでしょうか。
要は使い方と順番です。

ネットショップは主力商品にとりあえず飛ばす必要があるのでわかりやすいですが、コーポレートサイトの場合はどのページが営業的に強いページかはわからない場合も多いです。
一般的でない商品やサービスの場合は実績系だけでなく、FAQ(Q&A)が当たったりすることもありますし、「自身が商材」の士業やコンサルのホームページはプロフィールを見たらアツいなんてケースもあります。

 

このやり方は結構失敗する・・・

アクセス解析の内部施策としては最もそれっぽい施策ですが、結構失敗します。
そもそもユーザのニーズがWeb担当者さんや制作会社が思っているページと違うから現時点で上手くいってないわけで、その想定外のページを探すのは結構時間がかかり骨の折れる作業です。

なのでやる時は相応の覚悟(時間)とクライアントさんには説明が必要です。

しかし、やって違うことを確認しながら進めていくと、当たりのプロセスを引き当てることができます。
※コンテンツは充実していることが前提
それを引き当てたら倍々ゲームでページセッションが上がっていくので、施策初期の流血は意味あるものになるかと思います。

ちなみにこの手法を実施してコンバージョン率が150%弱向上した事例もあります。

3、根拠ないけどデザイン変えた

一番やりたくない作業ですが、どうにも数字が動かない場合はこれを試します。
グーグルアナリティクスを見るとどんなユーザーが来訪しているかはわかるはずです。
それはキーワードであったり、性別、年齢層等々。。
どこまで信頼できるデータかは少々疑問ですが、それを頼りにターゲットを設定し、デザインを変更します。

最初に触れましたが、これは「根拠がない」中でも最もリスクの大きい施策です。
なので、上2つを試した上でやってみるといいかと思います。

今までやった中で最も上手くいったのは
「デザインをダサくする」です。

デザイン変更を検討する場合は「よりかっこよく」「より可愛く」「よりスタイリッシュに」「より使いやすく」といったプラスの要素を取り入れることが多いと思います。
私も今から紹介する案件以外で「かっこ悪くしましょう」なんて言ったことありません。

ただ、とてもスタイリッシュなホームページがユーザーにとって大きなハードルになる場合もあるということを紹介します。

ターゲットは50代男性を中心に40代~60代の男性。
商材がヴィンテージアナログカメラということもあり、アンティーク調のノスタルジックなデザイン性の高いデザインでした。

しかしピンポイントの「アナログ一眼レフ 通販」「フィルムカメラ 通販」といったキーワードでも直帰率は高く、ページビュー数もネットショップとしては少ない3ページ前後から上昇しませんでした。

そこで実施したのが、「デザインをダサくする」ことです。

まず文字を大きくし、英語表記を完全削除。
そして色は原色に近い色を使い、商材に合わせてノスタルジックに仕上げるのではなく、素人以上プロ未満の残念なデザインに。
見事にダサくなったホームページをアップロードするときは、すごく勇気がいりましたが、アップロードすると売り上げは2か月ほどで約7倍まで跳ね上がりました。

結局、スタイリッシュでかっこいいホームページが対象者のニーズにマッチしていなかったわけです。
※この事例はダサくすることもそうですが、デザインによって損なわれていたユーザビリティもだいぶ改善させたと思います。

デザイン的な改善点を抽出するにはアクセス解析だけでは不十分です。
もちろんどのページに誘導するか?の根拠には解析数値は使えますし、経験から導線の設計も可能です。
しかし、どんなデザインが適切か?
に関しては解析はまるで役に立ちません。
集客数、集客の質、構造・導線設計ではなく、デザインに問題がある場合、解析数値のみを信用するマーケティングでは解決しようがありません。

もうお分かりかと思いますが、対象者に対して適切か否かを立ち返る必要があるのではないかということです。
※心臓に悪いからオススメしないですけど。

こんな感じで「根拠は薄い!もしくは無い!けど、やってみる!いい!?」っていう場面はあります。
集客も一定数を確保できてきたし、流入後の動きもだいぶ改善した。その後、数字が動かないのよね。。
って場合は試してみてください。
もちろん保障はしません。

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