Webマーケティングの勉強をするときに必ず出てくるのが、「KGI」と「KPI」です。簡単な説明は書籍などにも載っているのですが、いまいちよく分かっていないという人も多いでしょう。この二つのWebマーケティング用語は、非常に重要なキーワードです。
この記事で「KGI」と「KPI」についてしっかりとした理解を深めましょう。
「目標」と「実績」で分けると「KGI」と「KPI」は分かりやすい
KGI(Key Goal Indicator「重要目標達成指標」)の「G」はゴールのGです。つまり最終的にこのプロジェクトは何を目標とするのかを表します。一方、KPI(Key Performance Indicator「重要経営指標」)の「P」はパフォーマンスのPです。つまり実績のことですね。パフォーマンスが良いというのは良い実績を残しているという意味です。
最初にKGIを定め、そのゴールを達成するために、中間地点を設けます。その中間地点の実績がKPIです。
例を出して解説します。
3ヶ月以内にWebサイト経由の資料請求を3倍にするという目標を立てたとします。これがKGIに相当します。そしてそのためには何をしたら良いか洗い出します。そして、手段としては今回、Webでキャンペーン広告を出稿するという手法を取ることにしました。
このときに一番良くないのは、3ヶ月経ったときに初めてパフォーマンスがどうだったのかを検証してしまうということです。すでにキャンペンが終わってしまったあとに数字を検証しても、「ああ、今回の広告出稿は失敗だったね」という結果しか手に入りません。
これでは予算を使った意味がありません。
KGIとKPIはPDCAサイクルで使うと効果的
先ほどの例の良くないところはもうお分かりだと思います。キャンペーン最終日にパフォーマンス(実績)を見たとしても、そのキャンペーンが成功だったか失敗だったかの結果しか分かりません。
正しいKPIの使い方は、途中途中できちんとチェックをしてそれを実際に試してみて、場合によっては数値目標を変えたり予算を増額したりといった改善策を取ることです。
有名なPDCAにこのことを当てはめてみましょう。
PDCAとは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)を回していくことを指します。
これをKGIとKPIに当てはめるとこうなります。
Plan(計画)
「Web経由の資料請求を3倍にする」というKGI決めてそれに対する総額の予算も決定する
Do(実行)
開始1週間後、2週間後、3週間後など、広告出稿の中間地点でのKPIを定めて達成できているかチェックできるようにしてから広告出稿を実行する。
Check(評価)
Doの直前に定めた実行パフォーマンスを計測して、中間地点での実績がどうなっているかを検証する。
Action(改善)
検証結果を元に、出向している広告のコピーを手直ししたり、Webの資料請求ページのデザイン変更を行ったりする。
このように、Plan⇒Do⇒Check⇒Actionを何度も回していくと、途中途中で適切にKPI(パフォーマンス、実績)が明確になります。実績が悪いときにはそのつど改善策を検討し、それを実施しますので、やればやるほどプロジェクトが改善され、望んでいた結果が出やすくなります。
さいごに
KGIもKPIもあくまで「インジケーター」=「指標」です。使い方がわからずにただKGIとKPIを定めても意味がありません。PDCAサイクルに落とし込んで、効果的な指標を使いこなしましょう。